社長メッセージ
「創業の想い」
自分はもともと料理人ではありません。
学生時代、魚を食べるのが好きで、魚の仕入れをするバイヤーになりたくて、大手流通業の鮮魚部を志望し、就職しました。
想像以上に多くの魚を扱う現場で、日々魚を捌く技術が身につき、美味しい魚や鮮度の良い魚の目利きもできるようになりました。
お酒を飲むのが好きだったので、仕事終わりに居酒屋で魚を食べたとき、「自分のほうがもっと美味しい魚を届けられる」と常々思っていました。
憧れだったバイヤー職でしたが、大きな組織では40歳くらいにならないとその役職に就けない。そう考えると「長い」と感じました。それならば、自分で飲食店をやれば、仕入れも捌くことも全部自分でできる。「これを一生の仕事にしたい」 そう思い、創業に至りました。
「創業の想い」
創業以来、「一つでも多くの旨い」にこだわり、毎日横浜中央市場と三浦半島佐島の大楠漁港に仕入れに通いました。(今では豊洲市場の買参権が加わり3か所と、静岡沼津・富山魚津・千葉銚子などの産直により仕入れてます。)
その結果、毎日新鮮な魚を提供でき、お店も順調に成長。利益が出て仲間も増え、店舗も少しずつ増えていきました。
しかし創業5年目、4店舗目ができた頃、思いもよらぬ出来事がありました。
「生しらすが獲れない!」
生しらすは、水揚げされたその日に食べると、弾力があり甘みも強く、本当に美味しい。毎日佐島の漁港で、しらす漁師さんから直接仕入れ、お客様にも喜ばれていました。今でも当店の名物であり、差別化のポイントになっています。
しかし、ある年、それまで当たり前に獲れていた生しらすが一切獲れなくなった のです。
現在も水揚げは不安定で、獲れたり獲れなかったりを繰り返しています。そして、生しらすだけではありません。市場や漁港を見ても、以前に比べて明らかに魚の量が減っていることを体感するようになりました。
実際、日本の漁獲量は1984年の1,160万トンをピークに減少を続け、2018年には442万トンにまで落ち込みました。 これは約3分の1の水準です。
この現実を目の当たりにし、「このままでは、未来の世代に美味しい魚を届けられないのではないか?」 という疑問が生まれました。
「魚食文化の継承と成長進化」
これまでなんとなく、「美味しい魚を広めたい」 という思いでお店をやってきました。
しかし、魚が減り続ける現実を目の当たりにして、自分たちの商売の目的がはっきりとしました。
「この素晴らしい魚食文化を、子や孫の世代まで継承し、ただ伝えるだけでなく、進化させながら次の世代につないでいくことが、自分たちの使命なのだ」と。
この思いを共有できる仲間が増えれば、もっと魚食文化を広めることができる。そんな仲間と一緒にお店をつくっていきたいと考えています。
一つでも多くの「旨い」にこだわり、美味しい魚にこだわる。
だからこそ、同じ理念を持って独立する仲間が増えることは大歓迎ですし、全力で応援しています。
「人の成長が会社の成長」
もう一つの大切な想いは、「成長し続けること」 です。
自分自身も、働く仲間も、会社も、みんなで成長していきたい。
多くの研修を用意し、普段の仕事が成長の場になるように環境を整えています。
仲間が成長すれば、それが会社の成長につながると信じています。
「現状維持は退化、チャレンジは成長。」
失敗を恐れずに、新しいことに挑戦し続け、会社も人も成長していくことを目指しています。
代表取締役 平尾 謙太郎